貝が美しく輝く真珠をつくる理由
真珠は光りのあたり方で本当に美しい輝きをしていますが、不思議ですね。海の中でしかも貝の中に埋もれているので光り輝く性質を持つ必要もないのに不思議な感じがします。この研究から人の骨や歯を再生する話題に発展するアイデアなども原理原則が見えてくることによる応用がいろいろと出てきますね。光り輝く真珠歯で魅力的なセレブになるかもしれないかも...興味ある記事がありましたので紹介します。
異物を結晶化、体を守る
古代エジプトの時代から珍重されてきた真珠。二枚貝のアコヤガイに人口の核を押し込み、貝の分泌物によって丸い真珠を作る養殖技術が日本で生まれたことはよく知られる。
最近の研究で真珠の光沢を生むカギとなるたんぱく質が見つかった。だが、貝はそもそもどんな目的で真珠を作るのか。その謎は解けていない。
真珠の輝きの秘密は炭酸カルシウムでできたアラレ石という結晶と、糖の仲間であるキチンが相互に重なった「真珠層」という多層構造にある。それぞれの層の厚さは光りの波長とほぼ同じ数百ナノ(ナノは10億分の1)メートル。光りが当たると層の境目で反射し、空に架かる虹と同じような原理で、光沢が生まれる。
アコヤガイは真珠を作るだけでなく、もともとからの内側に真珠層をもっている。真珠層はほかの貝にもあり、南欧料理などでおなじみのムール貝(ムラサキガイ)の殻の内側が七色に輝いて見えるのも、このためだ。
東京大学農学生命科学研究科の長澤寛道教授らは、アコヤガイでえは2種類のたんぱく質が働いて真珠層を作ることを突き止めた。キチンにくっつくたんぱく質と炭酸カルシウムを集めるたんぱく質が交互に働き、重なった層ができるという。
その目的は「生体防御のためではないか」と長澤教授は推測する。砂粒や寄生虫などの異物が貝殻の中に進入し、貝が自力では排除できないとき、無機物で異物を塗り固め、悪さをしないようにするとの見方だ。
実際、異物を外へ押し出しやすい貝殻のへりには真珠層がなく、別の結晶構造になっている。貝は部位によって結晶を作り分けているらしいが、その仕組みはまだわかっていない。
体の内外に結晶を作るのは貝など軟体動物だけではない。カニやエビなどの外骨格(殻)、魚のウロコ、ヒトを含む脊椎(せきつい)動物の骨やはも鉱物結晶だ。
この結晶をつくる働きは生物の種類が違っても、共通の原理があるに違いないと長澤教授は話す。真珠に光沢をもたらすたんぱく質の発見は、養殖真珠の品質向上に応用が期待される。
もし生物に共通する原理が見つかれば、人の骨や歯を効率よく再生させる研究に役立つ日が来るかもしれない。(日経 2/28)
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