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中国とインドの経済成長比較

2010 年 2 月 8 日 今井 明徳

 

中国とインドがリーマンショック以来いち早く立ち直り、再び成長に向けて進んでいる状況は、日本を含めた先進国としては本当に羨ましい限りと思う反面、経済成長している国においてその国の政治のあり方により、経済発展がそれぞれに全く異なる方向にいくこととなった興味深い話題でしたので一緒に見てみたいと思います。

 

中国の2009年の国内総生産(GDP)は前年に比べて8.7%増加した。同年10~12月期は前年同期比10.7%成長と6四半期ぶりに2けた成長を達成。インドも2009年7~9月期に前年同期比7.9%成長に戻した。2009年度(2009年4月~2010年3月)は7.5%の成長を見込む。もっとも回復の原動力には違いがある。中国は4兆元(約53兆円)の財政投資がけん引。インドはGDPの5割を超える個人消費が回復を後押しした。

中国とインドはそっくりのの道を歩んできた。いずれも旧ソ連をモデルに計画経済を志向したが、行き詰った。中国は1978年に改革に展示、外資を呼び込み市場経済を拡大していった。インドも1991年から同様の改革で中国の後を追った。

ところが、ここにきて方向にははっきりと違いが出てきた。中国は再び国有企業が経済の中心に座り、民間企業の影が薄くなった。インドは政府の介入が減り、民間企業が順調に成長している。

中印の道を分けたのは政治体制の違いだろう。中国は共産党の事実上の一党独裁を維持したまま改革を進めており、政府による市場管理という発想に結びつきやすい。自由社会のインドでは市場を政府が統制しようという政策は社会に受け入れにくい。

途上国の発展には中国と同じような独裁型の政治体制が優れているとされてきた。韓国、台湾、東南アジアの高成長期はいずれも独裁的な政府が上から成長を促した。民主主義を採用したインドはといえば、建国の指導者ガンジーら何人もの政治家が暗殺されるなど政治の不安定さが成長を阻害しているとみられてきた。

その常識も揺れている。今回の世界不況では、インドは農村部を含めた消費が回復に寄与したが、その基礎は民主主義につきものの政権交代がつくった。2004年の国政選挙では農村重視をうたった国民会議派が政権を奪還し、農民や零細商工業者の所得向上に努めていたからだ。

一方の中国は胡錦濤政権が誕生するまで農村軽視が続いた。沿岸都市部に傾斜した政策に批判は許されず、都市部との所得格差が広がった。胡政権は慌てて農民重視にカジをきったが、農村消費の伸び悩みは今も続く。(日経 2/7)

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