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2010 年 9 月 5 日 のアーカイブ

電子マネー勢力図変化

 

流通系の電子マネー利用が急増しているようです。その理由はポイント還元、現金より早いということで、利便性と経済性が大きな要因のようです。推進する企業側でも先にお金が入るので資金面で余裕が出来るし、店頭での小口の現金管理や現金輸送などに関するコスト削減が可能となる。今後ますます利用が拡大していくと思われます。

電子マネー「流通系」急進「交通系」猛追

電子マネーの市場が急拡大している。発行枚数は1億6000万枚を超え、特にセブン&アイ・ホールディングスやイオンが発行する「流通系」の成長が著しい。スーパーなどで手軽に使えるうえにポイントがたまることもあり、4月には「流通系」が利用件数で初めて5割を超えた。東日本旅客鉄道(JR東日本)の「スイカ」など「交通系」を上回り、業界の勢力地図を塗り替え始めている。

7月末の主要6電子マネー(前払い式)発行枚数は1億3832万枚で、前年同月比で約2割増加した。NTTドコモの「iD(アイディ)」(1492万枚)など後払い式の主要電子マネーを加えると、全体の発行枚数は1億6000万枚を上回り、1人が1枚以上持つ計算だ。

発行枚数だけでなく、利用も伸び続けている。6電子マネー(前払い式)の上期(1~6月)の利用件数は、前年同期比39.3%増の8億9864万件と急拡大している。中でもセブンの「ナナコ」とイオンの「ワオン」の流通系が、利用件数全体のほぼ半分を占めている。

ナナコとワオンはともに2007年からサービスを始めた「後発組」。しかし、比較的少額の買い物をするスーパーやコンビニエンスストアを自社系列にに持ち、電子マネーの利用に適している業態のため利用が拡大している。また電子マネーを使うとポイントがたまる仕組みを導入するなど、消費者の購買を促すような工夫が奏効したようだ。

ナナコはコンビニの「セブンイレブン」を中心に展開。サービスを始めてすぐに利用件数でトップに躍り出た。現在では「セブンイレブン」でのレジ清算の約1割にナナコが利用され、1回あたりの決済金額は604円(2010年2月)を上回るという。

一方のワオンも、自社系列のスーパーに加え、「ファミリーマート」や「吉野家」など幅広い小売り・飲食店ででも使えるようにしたことで利用が急増。2009年後半から月間の利用件数が急増し、足元ではスイカを抜いて、6電子マネーのなかで2位になっている。2009年上期の利用件数は2008年上期に比べて倍増した。

一方、JR東日本のスイカや関東の私鉄や地下鉄で利用できる「パスモ」などの交通系は、駅構内の商店や自動販売機の利用が増えている。スイカは流通系に押されて6電子マネーでの利用件数シェアは低下したが、件数自体は堅調に伸びている。

さらに、駅構内だけでなく、鉄道沿線を中心とした商店にも利用範囲を広げている。スイカでは6月末から首都圏の高島屋11店の食料品売り場で利用できるようにするなど、駅の外への展開も推し進めている。

消費者へのアピール競う ポイントのボーナス 宅配決済にも利用可能

消費者にとっては電子マネーが使える店舗が増えたことに加えて、利用に応じてたまるポイントも魅力だ。特定商品を買うとボーナスポイントが付いたり、航空会社のマイレージなどと交換も出来る便利さが受けている。

東京都内の「セブンイレブン」の店舗では、199円の1リットル入りペットボトル飲料の前に「ボーナスポイント30ポイント」の店頭販促(POP)が掲げられていた。ナナコで購入した場合、30円相当、還元率にして約15%の高額ポイントが付く計算だ。ワオンでも同様のボーナスポイントが人気を集めている。

消費者の節約志向が強まる中、普段の買い物でポイントがたまる電子マネーに注目が集まっている。現金で支払うより「お得感」が強いためだ。通常のポイントに加え、ボーナスポイントを積極的に付与することが流通系電子マネーの利用を押し上げているようだ。

電子マネーの利用場面は店舗以外にも広がりつつある。ヤマト運輸は全配達員の持つ決済端末を電子マネー対応のものに切り替えた。6月末からはナナコやワオン、エディで宅配代金だけでなく、通信販売での代金引換の際の支払いに使えるようにした。

順調に利用を伸ばしている電子マネーだが、インターネット通販への対応はまだ始まったばかりだ。現状では、個人向けパソコンに電子マネーのカードを読み取る装置が普及しておらず、利用環境が整っているとは言い難い。

電子マネーは安全性が高く、ネット通販のすそ野を広げる効果も見込めるだけに、今後の電子マネー各社の対応に注目が集まっている。(日経 9/5)

主要6電子マネー一覧
前払い式(2010年7月末)
(注)利用件数は7月の月間。スイカの発行枚数は買い物の支払いに利用できない分を除いた。スイカの利用件数は西日本鉄道「ニモカ」など他の交通系も含む。
件数シェアは利用件数をもとに算出。2009年度15億4703万件。前年度比34.7%増
  名称 運営主体 発行枚数
(万枚)
利用可能
拠点数
利用件数
(万件)
利用件数
シェア
流通系 ナナコ セブン&アイ・
ホールディングス
1,181 73,212 4,600 25.9%
ワオン イオン 1,550 94,000 4,050 21.4%
交通系 スイカ JR東日本 3,069 107,550 4,001 22.2%
パスモ 関東の私鉄
地下鉄
1,586 84,000 1,743 9.5%
イコカ JR西日本 556 84,890 170 0.9%
独立系 エディ ビットワレット
楽天子会社
5,890 237,000 3,200 20.1%

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