女性が経済を変える
日本での女性管理職が多くなった思いますが、米国では女性管理職が4割を超えておりドイツでも4割弱の女性管理職が活躍している状況からみると、他の先進国に比べてまだまだ少ない状況のようです。女性役員の比率が高い企業は業績も良い結果が出ているようです。少し前にユニクロの1ドル衣料の話題をしましたが、実際に販売活動に当たるのは現地の女性販売員です。人口の半分は女性なので活動としても消費者の立場からも女性の目は重要です。日本の首相や財務大臣、日銀総裁も女性が担当することで低迷する経済を変えられるチャンスかもしれないですね。
女性が経済を変える 世界で注目される潜在力
リーマン・ショック後の経済低迷は、なかなか出口が見出せない。そんな中で近年、世界的に高まっているのは女性への期待だ。
同じ商品を作っていればよかった時代は過ぎ、現在は顧客の望む製品やサービスをいち早く提供するアイデアや企画力が求められる。多彩な経験や価値間を持つ人材が必要で、女性の生活者としての経験や発想は企業にとって重要だ。私生活との両立を目指す女性は、労働生産性も高い。男性にこだわっていては有能な人材を逃す。
米国の女性団体カタリストが2001年から2004年に米ビジネス誌フォーチュン500に掲載された企業を対象にした調査(2007年)では、女性役員比率が高い企業は業績もいいとの結果が出た。日本でも2009年に内閣府が行った調査で、両立支援や公平な評価制度のある企業は、そうでない企業より経常利益率の高い企業が多かった。
途上国の場合、女性への投資は、経済的にも家族の健康や生活の質向上にも大きな効果があることがわかっている。国連の報告書によれば、女児の就学率が男児の4分の3以下である国は、就学率が同等の国に比べて国民総生産(GNP)が25%低いとの研究がある。
成功例としてよく知られているのは、ノーベル平和賞を受けたムハマド・ユヌス氏が総裁を務めるグラミン銀行だ。小口資金を無担保で貸し付け、女性たちが小さなビジネスを起こし子供の教育資金を稼ぎ出している。融資先の97%が女性だ。
雇用創出のため企業との提携も進めている。7月にはカジュアル衣料を手がけるファーストリテイリングがグラミン銀行と協力し、バングラデシュで衣料を製造・販売する新会社を設立すると発表した。
国連開発計画も、女性の地位向上を柱に支援活動を続けている。日本も協力して成功を収めたのが、北部ガーナで女性たちがシアバター(植物性脂肪の一種)を大きな産業に育てた例だ。
インドでも現地の女性団体と組み、零細事業を営む女性にコンピュータ操作を教えて実績を上げている。団体から無担保で資金を借りた女性たちはIT技術を使い、伝統衣装や工芸品を手広く販売している。
経済力をつけた女性は、消費パワーも持つ。近年、世界に約40億人いる年収3000ドル未満の人を対象にしたBOP(ベイ・オブ・ピラミッド)ビジネスが注目されている。彼らが貧困から抜け出すための支援をしつつ、企業の側も収益をあげようというもので、女性は重要なパートナーだ。
ひるがえって日本は、女性の社会進出が進んでいるようにみえるが、第1子出産で退職する女性が6割を超え、企業の管理職に占める女性の割合は2009年でようやく10.2%だ。42.7%の米国や37.8%のドイツなどに比べ低い。
政府は目下、2011年度から5年間で取り組む第3次男女共同参画基本計画を策定中だ。企業に女性の採用・登用のための具体的な目標数値を掲げるよう働きかける。公共部門での資材調達や税制などで、活用の進んだ企業への優遇措置を検討することなどが盛り込まれる。
経済開発協力機構(OECD)は2009年秋、日本に対し女性の労働参加を促すよう提言した。女性の参加は福祉や企業の社会的責任という以上に、重要な経済政策になっている。(日経 9/5)
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