ネット専用の旅行商品

2011 年 10 月 19 日 今井 明徳

 

旅行大手会社がネット事業者向けにパックツアーを開発する話題です。更にシステム開発の費用もだし旅程管理やキャンセル料なども自社で対応するということです。これを思うと盛況を極めるネット旅行販売サイトにネット販売全てを託して、自らは販売以外の部分についてお金も出し仕事もする、という自社でのネット販売は限界になっているようです。旅行ビジネスでもネット専業の楽天トラベルがJTBに次ぐ2位の売上高になっているのも凄いことですが、ネットビジネスの難しさが現れているようです。

ネット専用の旅行商品 日本旅行がリクルートと組む

日本旅行はリクルートが運営する旅行サイト「じゃらんnet」向けに専用の旅行商品を開発する。専用のシステムを開発し、JR列車と宿泊施設を自由に組み合わせられるツアーを同サイト限定で売り出す。旅行予約のネット化が急速に進み、店頭取引が主体の旅行大手の業績が低迷するなか、集客力の高い専業大手と組み、ネット事業のテコ入れを急ぐ。不振の店頭からネットへと旅行販売の軸足を移す動きが一段と加速しそうだ。

旅行大手がネット事業者向けに専用のパックツアーを開発するのは初めてという。「赤い風船JRじゃらんパック」の名称で、来月1月上旬をメドに「じゃらんnet」限定で販売する。日本旅行がシステムに2億~3億円を投資し、ツアーの旅程管理やキャンセル料の徴収も責任を持つ。

日本旅行がネット販売で契約している約2000の宿泊施設に加え、リクルートが契約する約2000の宿泊施設のプランを用意。利用者が希望するJR列車と自由に組み合わせる国内ツアーに特化して売り出す。

予約はJR指定席の発売日を基準とし、出発までの1ヶ月前から5日間まで申し込める。料金の支払いはすべてクレジットカード決済とする。日本旅行はリクルートに販売に応じて手数料を支払う。初年度の売り上げ目標は約20億円。

旅行市場では利便性などが受け、予約のネット化が急速に進んでいる。2010年度の国内旅行取扱高はネット専業首位の楽天トラベルが日本旅行、近畿日本ツーリストを抜き、JTBに次ぐ2位に浮上。リクルートは取扱高を公表しないが、2010年度は予約ベースで3000億円を超えたとみられ、この4年間で2倍超に急成長している。

日本旅行はホームページのほか、旅行予約サイトも運営するが、売り上げは伸び悩み気味。2010年度のネット事業の取扱高は130億円と全体の4%。自前のサイトでの集客には限界があると判断、専業大手との提携に活路を見出す。

ネット事業のテコ入れに動く動きは大手各社の間で広がる。JTBは旅行サイト「るるぶトラベル」の営業担当を昨年度から2倍に増員した。旅館やホテルとの関係を強化し、宿泊プランを拡充。2010年度で350億円だった同サイトの取扱高を2011年度は20%以上伸ばしたい考え。

近ツーは今春からネット専用の国内ツアーの販売を開始。海外旅行商品を含めたネット事業全体の取扱高で2011年度は210億円と、2010年度比17%増を目指す。ネット販売攻略が旅行会社の最大の課題となっている。(日経 10/18)

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