外食好調大手・独自性磨く
回転ずしのIT化されたシステムは凄いといつも感心します。このシステム化は単なる自動化だけでなく顧客の欲求を取り込んだシステムになっているところがポイントですね。企業のIT化も、単にペーパーレスやデータベース化だけではなくこのようなきめ細かさがあって勝ち組になれるように思いますね。どこまでIT化を追求するのか基本の考え方で大きな差になりますね。
経営に効率性と機動力
すかいらーく、ケンタッキーフライドチキン、ミスタードーナッツ。日本の外食を産業化したとされるチェーンが生まれて40年。だがかつて市場拡大をけん引した大手の多くはいま、少子高齢化やデフレの波に苦しむ。飽和の時代、消費者ニーズい応えて勝ち残れるビジネスモデルを追う。
「自分たちの商売が消費者に指示されてきた」。回転ずし大手、あきんどスシローの豊崎賢一社長は自信を見せる。
同社の2009年度の売上高は744億円と3年で1.5倍に成長。6月の月間売上高では業界トップとなった。「1皿105円」という低価格すしが消費者をとらえているが、真の強みはその価格を実現できる店舗運営術にある。
客が入店するたびに大人と子どもの人数をコンピューターに入力。バックヤードのモニターには過去の売れ筋情報から割り出した、時間帯別に投入すべきすしの量と種類が表示される。入店1分後にはマグロなどの脂身の多いネタ、15分後にはタマゴなどさっぱりしたネタ。客の胃袋の状態に合わせ、効率的にすしが回転レーンで運ばれる。
回転ずし店の平均的な廃棄率は4~5%。だがスシローの廃棄率は1.5%と飛びぬけて低い。ここで生まれるコスト余力がメニューの低価格化につながる。最近では1皿260円とやや高めだが、冷凍ではなく生のうにを使ったすしも投入。新たな客層の開拓にも乗り出した。
日本経済新聞社の「飲食業調査」によると主要外食250社の2009年度チェーン売上高は前年度比0.2%減。消費者の外食支出抑制を受け、大手企業も軒並み売上を落としているが、成長を続けて業界地図を塗り替える企業はスシロー以外にも存在する。
今年度、日本マクドナルドホールディングスを連結売上高で抜いて外食首位となる「すき家」のゼンショーの特徴はスピード経営だ。どんぶりなどを設計するグローバルテーブルサプライ、店舗デザイン・施行管理のテクノサポート、店と本部を結ぶシステム構築のグローバルITサービス...。ゼンショーには「サポート企業」と呼ぶ子会社群がある。
「食材調達・出店・店舗運営、そしてそれを支える機能をすべて自社でまかなうのが強み」。一見非効率的に見えるが、サポート企業が一丸となって取りかかる店舗展開は文句なく速い。この5年に開いた店舗数は1600と1日に1店近い。大半は直営で、本部からの意思伝達も速い。急拡大する規模は調達力を向上し、価格競争力を生む。
「安くていいものを出す事業モデルをつくらないと生き残れない」。従業員の作業量を数値化、適切な人員配置などで合理化を進めるサイゼリヤの堀埜一成社長は話す。
299円のドリアなどを武器に今年度は売上高で「ロイヤルホスト」のロイヤルホールディングスを抜きファミリーレストラン2位に浮上する。
いちよし経済研究所の鮫島誠一郎主任研究員は「今後は成長を続ける企業とマイナスが続く企業に二分化する」と指摘する。過去と違う外食業界に景色は、好不調の差が業態で付くのではなく、企業別に浮かび上がること。同じファミレスでも一握りの企業が消費者の支持を集める。牛丼はすき家は伸びるが吉野家は業績不振に悩み、回転ずしもスシローなど上位3社以外は淘汰が進む。
市場が縮小する中、多くが勝ち組に回るのは不可能。効率性や機動力を鍛え、顧客ニーズに応える仕組みを持った企業だけが、「不惑」を迎えた業界のトップを狙える。(日経 9/7)
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