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‘海外動向’ カテゴリーのアーカイブ

「スマートな個人」に商機

今日の話題はイノベーションの話題です。インターネットの世界は今日までのわずか数年で急速に発展してきました。そしてネットを利用する消費者の考え方が変わり、それに対応するグーグルやフェイスブックなど新しいビジネスも生まれ成長してきました。また長引く経済の低迷により、バブル期のような大量消費時代から、今は個人が自分のオンリーワンを求める時代に変化してきています。いろいろな製品がITと結びつくことで更なるイノベーションの時代に進化していくように思います。それがプロシューマーという言葉として、消費者でありながらアイデアを加えた新たな商品を生み出すプロの世界を生きていくということでしょう。スマートな個人になりたいものです。

「スマートな個人」に商機 米国発「さらば規格商品」

コンピュータで設計図をつくり、プラスチックや金属、ガラスなどの材料を入れれば自動的に立体物ができあがる「3Dプリンター」。もともと製品の試作などプロ用だが、ニューヨークにあるシェイプウェイズという会社が一般の人でも使えるサービスを始め、人気を集めている。

利用は簡単だ。自分がほしい立体物のデザインをいんったーネットでシェイプスウェイズに送信。すると3Dプリンターを備えた同社の工場で形になり、最短10日で実物が届く。1立方センチあたりの材料費は0.75~20ドル。アクセサリや置物を注文する人が多い。ネット上に店を開いて他の人に売ることもできる。

「みんな規格品ではなく、本物のパーソナルを求めている」。ピーター・バイマーシュハウズンCEOは話す。月産3万個。欧州に続き2012年にはニューヨークにも工場を設ける。3Dプリンターは性能向上と値下がりが急ピッチ。「10年もすればパソコンのような電子機器も自分だけの1台をつくれるようになる」

ネット上の情報をつなぐ基盤技術「ワールド・ワイド・ウェブ(www)」の開発から20年。情報収集や発信が容易になり、創造力を刺激された個人はコンテンツ制作のけん引役になった。ユーチューブには毎分60時間分の動画が投稿され、スマートフォンアプリはアップル用だけで55万種類に及ぶ。

そんなネット革命の中心地・米国で、個人の創作意欲はリアルな手触り感のあるものづくりに向かい始めた。新潮流は「メーカームーブメント」と呼ばれ、関連サービスがぼっ興する。

衣類、バッグ、食器、家具、玩具...。同じくニューヨークのベンチャー企業、エッツィーの通販サイトで売り買いされるのはハンドメード品だ。ただの趣味人の集まりと片付けられない。1200万人がサイトを使い、2011年の販売額は前年比7割増えて5億2千万ドルを超えた。

チャド・ディカーソンCEOが言う。「エッツィーの成功は大量生産時代の終りを告げている」

未来学者のアルビン・トフラーが著書「第三の波」で、消費者でありながら生産にも主体的にかかわる「プロシューマー」台頭を予見したのは1980年。現状を見れば、単に個人が力をつけただけではない。同じ価値観や目的を持つ人がネットでつながり影響力を発揮しやすくなった。

「個人が主役」のうねりは働き方にも及ぶ。「好きなときに好きなところで好きな仕事をする。人々がほしがっているのはそういう柔軟性だ」。シリコンバレーに本社を置くオーデスクのゲアリー・スワートCEOが指摘する。

同社はサイト開発やデータ入力、翻訳、会計などの業務を外注したい企業の情報をネットに公開し、個人に仲介する。個人は自宅などからオンラインで業務をこなし、働いた時間分の報酬をもらう。

会員登録する個人は140万人。特定の会社に属する歯車のなるつもりはない。能力を生かせる仕事を探して働き、生活のリズムも守る。2011年の報酬は合計で2億2千万ドル以上。労働力を随時調達できる利点からマイクロソフトなど25万社が仕事を外注する。

携帯電話(フォン)、テレビ、電力計(メーター)。ITと組み合わさり、スマート(賢い)の枕ことばがつくハイテク機器が増えている。道具として使いこなす個人の意識も当然スマート化する。賢くものを手に入れ、賢く働きたい。

ネットを行き交う情報にはデマや誤解など落とし穴もあるが、ネットを駆使する「スマートな個人」の時代はこれからが本番だ。彼らをターゲットにしたサービスの需要が旺盛なことは米3社の事例が示す。まだ数は少ないが、日本からの利用者もいる。

量販店で大量生産品を買い、家と職場を黙々と往復する。20世紀に定着したそんな風景からはみ出す動きは今後、ますます広がる。規格社会の古い発想を捨て改めて世の中を見渡せば、イノベーションの糸口が見えてくる。(日経 2012/1/29)

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貿易赤字と経常収支

今日は日本の2011年の貿易収支が赤字に転落した話題を昨日に続いて見てみます。日本の貿易赤字の話題に海外のメディアは、日本の突出した財政赤字を含めて日本の債務危機に対しての懸念を大きく取り上げているようです。貿易収支は主な国際収支の内のひとつで、全体としてみる経常収支は9兆円以上の黒字となっています。ここでは経常収支の内訳を取り上げて、見てみることとしました。東日本大震災の影響による輸出減、原発停止による石油輸入の増加、タイ水害による工場生産の停止などによる影響のようです。このまま日本が恒常的な貿易赤字になるとも思えませんが、黒字幅は以前より減少していくものと思われます。黒字を稼ぎ出しているのは所得収支と言われる収入となりますが、今後の日本の方向として考えていく話題と思います。

貿易赤字と経常収支 経常赤字の国債消化

31年ぶりの赤字となった貿易収支は、海外とのお金のやり取りを示す経常収支はこのほか、海外旅行などのサービス収支や海外投資から得られる配当や利子などの所得収支、無償の資金協力といった経常移転収支で構成する。

戦後の日本では自動車や家電の輸出で貿易黒字が増加。企業はこの黒字で海外生産拠点を広げ、家計は金融機関を通じて外債や外国株式にお金を投資した。この投資が海外からの利子や配当を生み、所得収支の黒字も徐々に膨らんだ。所得収支の黒字は2005年には貿易黒字を上回った。

一方、海外旅行で対外取引では支払い超となるサービス収支や、経常移転収支は赤字が続く。日本の経常黒字は貿易黒字と所得収支の黒字が2本柱で、2007年には名目国内総生産(GDP)比で4.8%に達したが、リーマン・ショック後は輸出が落ち込み、世界的な金利低下で利子の受け取りが減ったため、縮小傾向にある。

経常黒字は国全体でお金が余っている状況を意味する。日本では家計と企業の貯蓄が国債購入の形で政府の赤字を埋めてきた。だが貿易収支に続いて経常収支も赤字に転落すれば、政府の借金を国内マネーで賄えず、海外投資家に依存することになる。

債務危機に陥ったギリシャは経常赤字。海外頼みの資金調達を続けていたため、ひとたび信用不安が広がると、国債利回りが急上昇して資金調達難に陥る事態となった。(日経 2012/1/26)

経常収支の内訳
金額は2011年1~11月の合計
経常収支 9兆3254億円の黒字
貿易収支 1兆4631億円の赤字 モノの輸出入での受け払い
サービス収支 1兆4862億円の赤字 輸送、旅行、特許使用料の受け払い
所得収支 13兆3290億円の黒字 外債の利子や外国株式の配当などの受け払い
経常移転収支 1兆542億円の赤字 無償の経済協力や年金など対価を伴わない受け払い

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31年ぶりの貿易赤字

今日の話題は日本の貿易赤字の話題です。日本も2011年は貿易赤字に陥りました。ギリシャの海外債務問題で全世界に広がった信用不安ですが、海外メディアは日本の状況を交えてトップ面などで報道しているようです。今回は特に東日本大震災の影響による企業の生産が止まり輸出が減り、原発停止による原油の大幅輸入増などが理由のようです。経常収支は十分に黒字ですが、将来を考えると安心は出来ない状況に思います。

31年ぶりの貿易赤字 財政健全化が急務

日本の2011年の貿易収支が31年ぶりに赤字となった。このまま貿易赤字が定着し、海外からの配当などを含めた経常収支も赤字に転落するのだろうか。カギを握るのは、輸出競争力の行方や対外投資の収益性向上だ。

貿易収支の赤字が問題なのは、経常収支の悪化につながりかねないからだ。経常黒字国の日本は、国内で生まれた稼ぎの範囲内で経済活動が収まり、国全体でお金が余っている状態。日本政府が抱える巨額の借金も国内で賄える。ところが経常赤字になると、国内だけではお金が足りず、海外に頼らないと政府も借金を賄いきれなくなる。政府は海外投資家の厳しい評価にさらされるため、財政の健全化がより重要になる。

1980年(31年前)の前回の貿易赤字も主因は第2次石油危機よる原油高。今回は原発停止による電力危機が重なる。中国など新興国や米国の景気回復が鮮明になれば、輸出が伸びて再び黒字に復帰する可能性はあるが、貿易収支は構造的に赤字定着のおそれがある。

日本経済のカギを握るのは貿易収支などと共に経常収支を構成する所得収支だ。海外投資が膨らんだ結果、外債や海外株式からの利子や配当など所得収支の黒字は2005年に貿易黒字を上回った。

だが、リーマン・ショック以降の世界的な金利低下を受け、2010年の所得収支の黒字はピークの2007年から3割近く減った。14兆円程度と今のところ貿易赤字の穴埋めには十分だが、経常収支まで赤字に転落すれば、日本は国債消化を海外マネーに頼ることになる。(日経 2012/1/26)

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ネットに「つながる」市場の創造

今日の話題はITの進化によるビジネスは全製造機器にチャンスが存在する話題です。これまでの新製品開発においては、いかに製品そのものに付加価値を付けるかが競争でした。これにより自動車や、電気製品などを中心に進化してきました。これらの進化に加えてITを結びつけることで更に新しい市場を見出すチャンスが見えてきました。これまでの機器がネットに繋がることで新しいビジネスを創ることができますね。

ネットに「つながる」市場の創造 全機器に無限のチャンス

東日本大震災から2ヶ月後の昨年5月。宮城県・南三陸町で最も大きな避難所となった総合体育館「ベイサイドアリーナ」で健康診断のボランティアが始まった。

避難所生活はストレスがたまり、高齢者が体調を崩す懸念があった。そこで血圧計などで避難者の体調を測定し、栃木の自治医科大病院にネット経由でデータを送った。医師はそれをチェック、異常があれば近隣の病院に連絡し、診察してもらった。

ボランティアに参加したのは医療機器のオムロンや米インテルの日本法人など8社。「コンティニュア」という企業の集まりのメンバーだ。

血圧計や歩行計、血糖値測定器。各社が持ち込んだ機器にはどれもマイクロプロセッサが組み込まれ、パソコンのようにネットにつながる。実はコンティニュアは米インテルが提唱する通信規格の名前。健康・医療機器を「パソコン化」して普及し、さらに新サービスや経営モデルをつくることに取り組んでいる。

製品化の動きはすでに活発だ。日本ではこの1、2年、血圧計、体重体組成計、専用パソコンなど12種類以上の製品が発売された。

海外でも米ゼネラル・エレクトリック(GE)やマイクロソフト、IBMなど200社以上が血糖値測定計など20種類を超える製品を発売。最近は中国企業もこの規格を採用し始め、事実上の世界標準になる兆しが出てきた。

だが、インテルの関係者は「本命は日本だ」と言う。計測データを他の電子機器に瞬時に送れ、記録を管理・編集できる高性能な機器は、日本が一番普及しているという。

また、日本は先進国で最も早く少子高齢化を迎える「課題先進国」。「健康データは貴重な社会資産」という考え方が広がれば、個人のデータを集め、政策決定や研究、製品開発に生かせる機会が一気に広がるとの期待もある。

もっともネットに「つながる市場」は健康・医療だけではない。例えば自動販売機に魔法瓶。近い将来、そうしたものまでプロセッサーを組み込もうとする動きもある。自販機は災害時に避難場所などを指示する司令塔になる。魔法瓶はお湯を注ぐ動作で、一人暮らしの老人の安否確認をする通信機器になる。

こうした広がりを予測するインテルは昨年、ポール・オッテリーニ最高経営責任者(CEO)が「パソコン向け以外の半導体にも大きな投資をしていく」と表明した。

その一つはスマートフォン(スマホ)だが、それ以外にも高性能のサーバ、医療機器、スマートグリッド向けなどを挙げた。研究開発投資は7千億円。これまででも最も大きな中長期投資だという。

日本法人の吉田和正社長は「今後数年間は身の回りにある何もかもをネットにつなげようとする動きが世界中で起きる」と話す。「スマホの次」にくるIT機器ブームは、どこからでも始まるチャンスがあるわけだ。

IT産業のまとめによれば、現在、ネットと接続されている機器類はパソコンを中心に世界で50億台。だが、2015年には150億台、2025年には300億台にまで増える可能性があるという。

だが、日本企業は同じ轍を踏んではならない。パソコンで世界を支配したのはインテルとマイクロソフトの「ウィンテル」だった。パソコンを追い抜いたスマホを支配しつつあるのはアップルとグーグルだ。

例えば、ウィンテルが築いたのは自らが新技術の工程表を策定し、パソコンメーカーがそれに沿って事業計画を練るように仕向ける経営モデルだった。日本の電機産業は主導権が握れず「下請け」に甘んじた。スマホでもアップルなどについて行けばしばらくは食べていける。だが、成長市場は自ら切り開かなければうま味は小さい。

1990年代に始まったIT革命は、すべてがネットでつながる時代の到来を示した。経済価値の源泉がモノから、モノや情報が生むサービス・体験に移ったのだ。スマホに代わる新経済圏は無数に広がる。問題は自らの利益にそれをどう「つなげる」かだ。(日経 2012/1/22)

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アップルの資金回収スピード

 アップル社の資金回収の話題です。近年はキャッシュフロー会計などの話題もあり資本のほかに現金が重要な話題になっています。ここでアップル社がキャッシュフローについて徹底した管理と活動を行っていることがわかります。そのために在庫の低減、商品や部品の絞込みなどを徹底しています。このSCMを構築したのが現在のCEOであるティム・クック氏です。アップル社の活動の源泉は今後も続いていくものと思われます。

資金回収スピード アップル復活の礎に

キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)とは分かりやすく言うと企業が資金を回収するスピードを示す財務指標だ。一般的に売掛金と在庫(それぞれ期中平均)の回転日数の合計から買掛金(同)の回転日数を差し引いて算出する。この日数を短くすればするほど現金を生み出す力が強いとされる。

現金を生み出す力が大きいほど、企業が自由に使えるフリーキャッシュフロー(純現金収支)は潤沢になる。研究開発や販売促進に機動的に投入できる資金が増えるため、CCC短縮は企業の競争力強化に直結する。

例えば、米アップルのCCC改善はそのまま復活の軌道と重なる。営業赤字に陥った1996年度のCCCは70日を越えていた。だが復帰したスティーブ・ジョブズ氏が経営の実権を握るとCCCは改善傾向をたどる。

在庫管理の見直しや商品絞込みなどの対策を実施。なかでも、CCC改善の要となる商品や部品のサプライチェーン・マネジメント(SCM)再構築の陣頭指揮を執ったのが、現最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏だ。

2000年以降は安定的にCCCがマイナスを維持。これは、製品を作る前からお金が入っている状態を表す。そこで生み出した豊富な資金を「iPod」や「iPhone」などの開発や販促につぎ込んだ。CCC改善が今日のアップルの繁栄の基礎となった。

CCCが特に重要視されるのが、デジタル家電業界。薄型テレビなどは価格下落が激しく、在庫の期間が長ければ途中で販売価格が下がり、採算が悪化しかねない。

国内ではパナソニックが2000年以降の構造改革でCCC改善に取り組んだほか、ソニーも重要な経営管理の指標に採用し、生産を外部に委託する「アセットライト」戦略を進めている。国内電機大手や韓国サムスン電子は手掛ける品数が多いうえ、半導体などの生産のリードタイムが長い製品を多く抱えている。とはいえ、アップルとの差は歴然だ。

CCCはビジネスモデルや、製品の流通構造によって水準は異なり、異業種間での比較には向かない。ただし、同業内でのCCC格差は業績だけでなく、経営のリスク許容度の差となって現れる。改善が遅れるとライバルに対して投資やM&A(合併・買収)で後手に回る可能性がある。(日経 2012/1/17)

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